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PROJECT STORY #02

農家さんと共に問題を解決したい、
二人三脚で足掛け1年半

MEMBER

  • 営業部 佐藤 陵

    営業部

    佐藤 陵

  • 製造部兼研究開発部 向井 太朗

    製造部兼研究開発部

    向井 太朗

育苗培土の悩みを聞き、
すぐに現地へ

高原野菜の一大産地として、標高1200mの高原に畑が広がる長野県川上村。関東農産の製品を扱う佐久市の販売店を通して、白菜を栽培する農家さんから「育苗のことで困っている」と相談があった。ポットで育苗する際に他社製の園芸培土を使い続けていたが、苗の生育にバラつきが出るようになってしまったという。佐藤は研究開発部の向井に声をかけ、すぐに二人で現地へ向かった。

営業部 佐藤 陵安定した育苗ができる培土を探しているとのことでした。まずは当社製品の中から、重さや保水力などの物理性が白菜の育苗に合っていると思った培土を紹介し、試してもらいました。その結果、生育は良かったのですが、種まき機との相性が悪く、種をまく際に土に含まれる繊維が機械に引っかかるようになってしまいました。

製造部兼研究開発部 向井 太朗結果を受けて、機械に引っかかる原料を使わない培土に改良しました。再度試してもらったところ、今度は機械には合いましたが、生育状態が悪くなってしまって。ここまで悪くなるとは…とびっくりするぐらいでした。農家さんとも相談して、最初の原料で性能を保ち、引っかからないものを目指すことになったのです。

育苗培土の悩みを聞き、すぐに現地へ

開発に必要な情報は
農業の現場で得る

栽培条件に適した培土の開発に向けて試験が始まった。川上村までは片道3時間半。月1回のペースで足を運び、農家の声を直に聞きながら改良を重ねた。目指した育苗培土になるまで足掛け1年半。農家さんと正面から向き合い、真摯な姿勢で取り組んだ甲斐あって、高原野菜の一大産地で認められる製品が完成した。

製造部兼研究開発部 向井 太朗育苗試験は現地で行いました。生育には気候が大きく影響するし、農家さんがどんな機械をどう使っているかを知ることが重要になるからです。今の時代は“リモート”という手もありますが、苗の育ち具合をリモートや写真で見るのと実際に見るのとでは、かなり違うんです。

営業部 佐藤 陵現地で農家さんから学ぶことはすごく大事です。培土については私たちがプロですが、作物づくりについては農家さんがプロ。接点を増やすことで農業の現場に本当に役立つものができるんです。ご満足いただける培土が完成したとき、農家さんは笑いながら言ってくれました。「(こんないいものを)ほかの農家さんには紹介しないでよ」。最高の褒め言葉でした。

開発に必要な情報は農業の現場で得る
販売店と連携し、農家のために力を尽くす 販売店と連携し、農家のために力を尽くす

販売店と連携し、
農家のために力を尽くす

今回の研究開発では、関東農産と農家さんの間に立つ販売店のサポートも大きな力になった。販売店とは、同じ目標を持つひとつのチーム。「農家さんのために」を一緒に考え、価値ある製品を提供しようと共に力を尽くす。仕事を通して築いていく人と人の信頼関係がより良い製品づくりにつながっている。

営業部 佐藤 陵試験中は販売店さんの担当者も頻繁に畑を訪ね、生育段階を報告してくれました。ありがたかったですね。販売店さんと農家さんと自分たち。この関係性がうまくいっていることが成果に結びつくのです。

製造部兼研究開発部 向井 太朗農家さんのための製品づくりがしたい、という当社の熱意が販売店さんにも伝わっているんだと思います。これからも農業の現場に積極的に出向き、販売店さんと協力して、農家さんが抱える悩みや問題を現場から解決し、製品づくりに活かしていきたいと考えています。